ちょうだいちょうだいの「ひな鳥マインド」が不満のもと

親鳥が巣に戻ってくると「ちょうだい、ちょうだい」とひな鳥は餌を求めます。

 

今の時期飛び交っている燕であれば、そんな様子も微笑ましく眺めることができます。

 

ただ、これを人間に当てはめてみると、社会人として世に出ている身であっても、まだまだひな鳥のように「ちょうだい、ちょうだい」をやってしまう場面があるな、と思っています。

 

ひな鳥は自分で餌をとれないので、親鳥に餌を運んでもうらしかありません。

 

見方を変えると、「他人から与えられることを期待する」のは「自分自身にはそれが出来ないと認識している」とイコールです。

 

自分で出来るのであれば、他人に与えてもらう必要はないからです。

 

人から与えてもらうのが当たり前、というマインドが染みついている場合、他人に対して「してくれて当然」と思っているので、自分が期待するものが受け取れなかった場合に不満を抱きやすいです。

 

自分が何かに対して不満を抱いた時に、その根っこに「○○は私にXXしてくれるべき」という考え方がないかよく観察してみると、不満の原因を探りあてることができます。

 

不満をもたらしたのは、自分が不満を抱いている対象ではなくて、自分の側の「○○は私にXXしてくれるべき」という考え方それ自体であることが分かるようになると思います。

 

自分の中の「○○は私にXXしてくれるべき」は、相手から与えてくれたら自分でやらなくていいから、という自分にとって都合のいい考え方であり、言ってしまえば自分の中の思い込みでしかありません。

 

思い込みでしかないので、相手も同じような認識を持っているわけもなく、また、相手は自分に与えてくれることを約束などしていません。

 

自分の中に不満の感情がでてきたら、まずはその感情を認めつつ「自分が相手に期待したことは、相手がそうしてくれると約束してくれたものか」と自問自答してみるとよいかもしれません。

 

大体のことが、そんな約束はした覚えがない「自分の身勝手な思い込み、願望」であることが多いように感じます。

 

不満は相手が原因だと思うと相手を変えるしかありません。

 

ただ、他人を変えることはできません。

 

不満を自分の考え方が原因であると捉えるなら、自分の考え方を変えればいいだけです。

 

「自分でやる」ことから目を背けて逃げ続ける限りは、いつまでたっても巣から飛び立つことはできません。