人生は「崖の上の平均台」ではないので多少踏み外しても何とかなる
失敗を極端に恐れて、「失敗したくない」と正解に固執して、いざ挑戦してうまくいかなかった時に落ち込みやすい人をよく観察してみると、以下のような考え方が根っこにあるような気がしています。
「目の前のわずかな幅しかない道だけが正解であり、その道から外れたら失敗」
この考え方を持っていると、例えば、普段の仕事で小さなミスや失敗をしてしまった時に、「そんなに落ち込むの!?」と周りが心配するようなレベルで本人に大ダメージが入ります。
表現を変えると0か100かの極端な思考、とも言えます。
正解だけが100点で、その正解にわずかでも傷がつく失敗があれば、それがどんなに小さなものでも0点と同じ、という考え方になります。
減点思考ですね。
この考え方を、人生そのものに当てはめてみると、
例えば、大学を出て大企業に就職して、それなりに出世するのが成功であり、それ以外は失敗のような考え方になります。
就職だけでなく、何らか世間一般で正規ルートと認識されている道から、少しでも外れると人生終了、という考え方になります。
自分にとっての正解の幅がものすごく狭いんですね。
本人の意識としては、崖の上の平均台を歩いている感じです。
少しでも踏み外したら、真っ逆さまに崖下に転落してしまうので、過剰に失敗を恐れるようになります。
実際には、正解の幅はそこまで狭くありませんし、取返しのつかない失敗をしない限りは、多少道を踏み外しても何とかなりますし、正規ルートから外れたら外れたで、自分にとってのよいルートに入れることもあるので、一概に「踏み外す=失敗」とも言えません。
「人生は崖の上の平均台である」というのは本人の妄想です。
妄想の克服方法としては、まずは様々な選択肢があることを知っておくことです。
絶望というのは読んで字のごとく望みが絶えた状態です。
であれば、様々な選択肢を知り、「まだ望みはある」と思えれば絶望はしなくてよくなります。
選択肢を増やすためには、触れたことのないものに触れることをおすすめします。
自分の認識している世界がそのまま選択肢になるので、いかに認識している世界を広げていくかを意識して日常を過ごされるとよいかもしれません。
普段行かないお店
普段読まない本
普段関わらない人
などなど
実際に触れてみてからの判断でもよいです。
経験してみて自分に向いていないことが分かれば、それだけで収穫です。
もしかするといくつか試す中に自分に合う選択肢が見つかるかもしれません。