「変なことをする人間の運は勝手に下がっていく」と考えると感情が揺れ動くことが少なくなる、という話

目の前の相手が自分よりも立場が下と見るや、横柄な態度をとる人間がごくまれに存在します。

 

そのような人間に出会うと、気分を害されて落ち込んだり、怒りが湧いてきたりなど、感情が揺れ動くことがあります。

 

先日も私自身がそんな場面に遭遇することになりました。

 

とある大きなイベント会場でのことです。

 

私はイベント運営側。相手はイベント参加者側でした。

 

相手は会場内でお目当ての場所が分からず、私に場所を聞いてきたのですが、人にものを聞く態度とは思えないような横柄な態度でした。

 

普通に考えると、こんな時に自分自身が相手から「横柄な態度を取られた」被害者側として嫌な気分になるものです。

 

ですが、なぜか今回はそこまで嫌な気分になることがありませんでした。

 

なぜなのかよく考えてみると、「人の気分を害するような発言、行動をする人間の運は勝手に下がっていく」という考え方をしていることが分かりました。

 

そもそも、相手から何かされて落ち込んだり、怒りが湧いてくるのは、相手によって自分が貶められたと感じるからです。

 

つまり、相手から何かされて、「自分の方が下がった、失った、損をした」と認識すると、感情が揺れ動きます。

 

自分にとってマイナスを感じるから落ち込むし、マイナスを与えてきた相手に対して怒りを感じたりします。

 

であれば、感情を安定させるためには、そんな状況になっても、マイナスを感じないようにすればいい、となります。

 

「人の気分を害するような発言、行動をする人間の運は勝手に下がっていく」と考えてみると、

 

実は、マイナスをくらっているのは横柄な態度を取られた自分ではなくて、横柄な態度をとった相手本人であるといえます。

 

そう考えると、横柄な態度を取られても自分は貶められていないので、落ち込むこともなく、怒ることもなく、ただ自分で自分の運を下げている相手のことを、むしろ心配できるようになるかと思います。

 

この人、こんなに自分の運を下げるようなことしていて大丈夫なのか、と。

 

「された側、マイナスを受けた自分」に焦点を当ててしまうと自分が被害者側になってしまいますが、「自分で勝手に下がっていく相手」に目線を切り替えると、相手に対して意識が向きつつ、かつ自分はマイナスを受けていないので、相手に対しては怒りではなく、むしろ心配するような気持ちになります。

 

相手は勝手に下がっていくので、こちらが怒りを感じてやり返したり、恨んだりする必要はありません。むしろ、それをすると自分も共倒れです。

 

心配はするにしても、本人が自分で選択して行動した結果なのでこちらから介入はしません。相手を変えようともしません。

 

注意したいのは、心配といっても横柄な態度をとった相手を自分よりも格下に見る、ということではありません。

 

そんなことをすれば、横柄な態度をとった相手と同じことを自分もしていることになるので、上も下もなくただ相手の身を案じます。