内向型の読書は速読でも多読でもなく精読が一番合っているのでは。

内向型人間の読書スタイルで最も相性がよいのは、速読でも多読でもなく精読なのかなと思います。

 

前提として、内向型は「広く浅く」よりも「狭く深く」を好む傾向があります。

 

人間関係で考えると分かりやすいかと。

 

「広く浅く」は、パーティに参加して、初対面の人と談笑しながら仲良くなって、友達100人できるかなの人間関係。

 

「狭く深く」は、限られた数人の人たちと長くて深い関係を築いていく人間関係。

 

人間関係で「狭く深く」を好むのは、雑談のような当たり障りのない話題では、自分にとって新たな発見となる情報や、自分と異なる相手の考え方、価値観に触れることができないから。

 

人と話すことが嫌いな訳ではなく、浅い会話や深堀できない話題、ニュースやゴシップを好まない。

 

目の前の相手がこれまでどんな人生を歩んできて、その中でどんな考え方、価値観を身に着けたのか、どんな分野に深い造詣があるのか、などに興味がある。

 

こう考えると、「情報の種類」によって興味の有無が変わるとも言えそうです。

 

で、個人的には、「人も本も情報の集合体である」という見方ができるかと。

 

「広く浅く」or「狭く深く」が人間関係に適用されるなら、同じ情報の集合体である本に対して「広く浅く」or「狭く深く」を適用してみる。

 

そうすると、内向型にとっては「狭く深い読書=精読」が合っている、という結論に至りました。

 

精読→狭く深く

速読、多読→浅く広く

 

です。

 

で、読む本を選ぶ際も同じ考え方をすると、精読対象は長く深い関係を築いていく本なので古典などのロングセラーを対象にするのがよいかもしれません。

 

もちろん、全ての本を精読しようとすると、時間がいくらあっても足りないので、読む本によって読み方を変える必要はあります。

 

本にも流行りがあるので、ランキングに登場しているから、周りが読んでいるからという理由であれもこれもと大量の本を読もうとすると、確かに知ったような分かったような気にはなれるのですが、1冊の本とじっくり向き合った時の満足感には及びません。

 

あれもこれも読もうとすると、自分にとって深い関係を築く対象の本との時間をとれない、という状況にも陥ります。

 

ですが、古典だけ読んでいればいいのかと言われると、時代は放っておいてもどんどん変わっていくので、古典を今の時代に当てはめて考えるためには、最近の本も読む必要があるので、このあたりは調整が必要です。

 

この先も情報は増え続けます。

 

本も含めてインプットする情報を意図的に絞る、付き合う情報を吟味することが内向型にとって心穏やかに過ごすことに繋がると思います。